アカデミック・ポルノ? レディ・ゴダイヴァ [芸術]

 

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 花も恥じらうような乙女を描いたジョン・コリアの作品。

日本では、ヴァレンタインデーといえばチョコレートですよね?

わたくし、最近はローカーボ・チョコしかお口に入れられないので

ちょっとさびしい思いしてます。

今だったら、アナタ、デル・レイ、ノイハウス、ヴィタメールなどなど。

それこそ世界中のショコラティエが百花繚乱・・・

でも、チョイ昔まではチョコレートといえば、

ゴディヴァが世の中にハバを効かせていたものでしたのよ。

ところで、ゴディヴァの名前の由来ってタイテーの人は知っていますよね?

イマサラ感が強いので、さらっと申し上げると、

昔イギリスにレディ・ゴディヴァというたいそう情け深い領主夫人がおりました。

しかし、領主である夫は、領民から重い重税をとりたてており、

レディは思い煩う日々。

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 レディは夫に圧政から住民を解放するよう願い出る

そこで

「殿、おねがいでございます。どうぞ、これ以上御取立をおやめくださいまし」

「ええい、やかましい。女は黙っておれ!」

「どうぞ、このとおりでございます」

「う~む、それほどいうなら。だが、条件がある」

「それは何でございましょう」

「街の隅から隅まで隈なく馬に乗って廻るのだ。ただし、素っ裸でだ」

「ええ?」

という会話がなされたのかどうかは知りませんが、

情け深いレディは恥ずかしさをこらえ、領民のため

決行。ま~、なんてすばらしい美徳の鑑ですこと!

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 これはどういうシーンなんでしょうねぇ?

まぁそういう話なのですが。

 

・・・・でもさ、穿って考えれば、夫さまの美しい妻を

人々に密かに盗み見せたいという後ろ暗い欲望が

あったのかも。

あるいは、そういう恥ずかしいことをさせて喜ぶ

S的な趣向があって、妻は妻でM的なところが

あるのかも?

と妄想はどんどん広がっていくわけです(笑)

 

 

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 伯爵夫人だったらこれくらい毅然として馬にのったかも・・・

 

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どうでもいいことですが、かのカトリーヌ・メディシスが考案した

アマゾネスという乗り方はこうだったのでしょうか?

・・・・・・

私が思うに、こういう題材って、

本当は当時の画家のスケベ心をあおる題材だったのでしょうねぇ。

この頃は、ムダに裸をかいてはならず、

今にして思えばナンてこともないマネの「オランピア」や「草上の昼食」が

大スキャンダルになったのです。

やはり、ハダカを描くには大義名分が絶対に必要で

神話か、歴史かそういうテーマが必要だったのです。

だから、ヌードもたいていが女神サマか殉教者か、あるいはレディ・ゴダイヴァのような

歴史上の偉人だったのですね。

 

こういう歴史画はたいてい、うら若くて美目麗しい女性を描くのが常套手段です。

それでこそ、ピーピング・トムのようなデバガメ男が出現するわけですが

そうじゃない場合は、価値が半減(それ以下)するのです。

 

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向こうにはレディ・ゴダイヴァ・コンクールというのがあるらしいです。

でも、こういうふうになると味もそっけもないですね・・・・

現実になるとなかなかモデルや女優のようにはいきません。

お風呂やさんにいるようです・・・・・

太古ギリシャでは美しい裸というのはカミサマの領分だったそうです。

美しいということに価値があった。だからカノンやら黄金分割などという

思想も広がった。

やはり絵画は人の夢やあこがれを表現するに限りますね。


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