メアリー・カサット展へ行ってきました! [芸術]
久々に美術展へ行ってまいりました。
このメアリー・カサット展は京都近代美術館で開催されていたんですが、
反対側の京都市美術館にふと目をやると、
長蛇の列が!
むむむ?思ったら『伊藤若冲展』でした。
わたしねぇ、とにかく並ぶのがキライなんですよね。
伊東若冲そんなに魅力的かな~。ま、いいけど。
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裏のほうでサージェントのお話を掲載させてもらっていますが、
そのころ、ほとんどこういった類の画集は皆無でした。
だから資料は全部洋書で買って、読んでました。
本当は、同時期のホイッスラーとこのメアリー・カサットの三人をセットにして
『パリのアメリカ人画家』でお話を書いたら面白かろうに、とはひらめきはしたんですが、
もう英語を読むのがどうにも苦痛というか、また洋書だから高いんですよね~。
それにしても、あの頃、ホイッスラーもサージェントももちろんこのカサットにしろ、
画集もなにもなかったことを思えば、ああ、時代が変わったのかなぁとも思います。
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さて、ですね。
カサットって一見、子供とおかあさんを描いていて
そこに別に難しさがないので、とてもとっつきやすい画家さんなのかな、と思うんですが
今にしてみると、めちゃくちゃドライポイントがうまい。
つまり、描線がきれいなんですよね~。
女の人は、色には強いけれど、形には弱い、ってのは昔からの通説でございまして
それは確かにその通りなんだろうとおもうけど、
この方は、その昔のアルテミシア・ジェンテレスキなみに上手いです、デッサン。
そして、デッサンが上手いばかりでなく、色彩もメリハリがあって
非常絵自体に迫力がありますですね。
言われていることわからない、というムキもあるかとおもいますが、
例えば、同時代のフランスの女流画家のベルト・モリゾなんかと比べてみると (ベルト・モリゾの絵です)その卓越した力強さがわかってもらえるように思います。
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このくらい上手ければ、男の人にもひけはとらないと思いますが、
彼女はエコールデボザールの入学を断られるんですよね、女だからという理由だけで。
本当にしんどい時代だと思います。
それでも、めげずに素晴らしい絵を次々と描いた彼女は
やっぱり優れた先達と言えるでしょうね。