トラウマは自分を知るカギ?  ~魔法にかけられて~ [読書&映画]

魔法にかけられて.png

じっくり考えてみると

わたくしは、小さいときから引きずっているトラウマがありました。

なんていうか、お洋服を買うとき、どーも、フリフリのオトメちっくな

ものに弱かったンですね。

よくよく考えてみれば、それはどうも幼児時代にその原因があるように思われるのです。

どうも小さいときのワタクシはこう、ピンク色の服でぶわ~っと広がったスカートと

ぷっくりしたちょうちんそでのワンピースが着たかったンです。

まぁ、田舎育ち、ってこともあるのかもしれませんが、

うちの両親はカタいほうだったので、ピンクなんてとんでもなく、

ごくあっさりとしたグレーとか紺色に白いエリの

ま、いうなれば銀座のサエグサあたりをお手本にしたお洋服ばっかりだったんです。

今にしてみれば、それはそれで大人からみたあらまほしいお子様だったわけで

感謝してるんですけどね。

しかし、そういうココロの奥に隠されたウックツはある日突然爆発するんです。

そして、そういう思いは何もわたくしだけではなかった・・・・。

わたくしの家のすぐ近くに婚礼衣装のお店があるんですが

飾ってあるドレスはいつみても、ディズニー・プリンセスそっくりのドレスばっかりですよ。

まぁ、いうなれば19世紀のフランスの皇妃であるウージェニーが流行らせたクリノリンスタイルですね。

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別にインペリアルスタイルでも、アール・ヌーヴォースタイルでも、バッスルスタイルでも

いいじゃないか、と思うのだけれど

それじゃアカンのです。あのぶわ~っとしたスカートじゃなきゃ。

・・・・わたしは幸か不幸か、結婚式のドレスを一方的に

新郎と新郎の母に押し付けられてしまいまして、自分の夢をかなえる

唯一のチャンスを逸してしまったのでした。

(本当はもっときたいドレスがあったのね)

なぜ、あのとき母とふたりでドレスを決めに行かなかったのか・・・悔やまれます。

それで、わたくしは娘が生まれたとき、これでもかこれでもか~~というくらい

お姫さまドレスを作って着せたのです。

家庭科なんて10段階の1でしたけど、そんなもん確固とした熱意と目的の前には

あっさりとクリアできまして、じゃかじゃかミシンかけてましたわよ。

おかげさまで十分にお姫様気分を堪能した娘はやはり申しました。

「あんまりウエディング・ドレスを着たいという願望はないかな・・・・」

やっぱりね。

わたくし自身も娘に自分の着たかった服を着せまくって追体験したおかげか

いまは、すっぱりそういうものに興味なくなっちゃったんですけどね。

人はどっぷりと自分のやりたいことに浸かれば、嘘のようにその執着から

離れることができる、

ひとつの真実に目覚めたわけです・・・。

ところで、そういうことをツラツラと考えてみると

この映画のことを思い出しました。

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この映画、実によく作ってありまして、とても面白い。

今までのディズニーの定石をちゃんと捉えたうえで、

それをちょっとブラックにパロっているというか・・・。

おとぎの国のお姫さまであるジゼルは、おとぎの国のお姫さまなので

ある日、ハンサムな王子さまが表れて、

恋に落ち、そして王子さまが「真実の愛のくちづけ」をささげてくれるものと、

なんの根拠もないのに? 信じているんですね~。ま、おとぎの国だけにね。

で、定石どおりに結婚することになったんですが、

「眠りの森の美女」に出てくるのとそっくりな魔女に魔法をかけられて

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「永遠のシアワセなど続かない国」であるNYへと送り込まれてしまう。

さあ、大変。

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ひょんなことから、超現実的なバツイチ子持ち弁護士ロバートに拾われて、てんやわんや。

初めは、お互い全く価値観があわずに反目していたふたりですが、次第にお互いの存在が

新鮮でステキに思えてきてしまう・・・・。

「いまどきこんなにピュアでイノセントな女性がいるだろうか?」とか

「仕事をきちんと持って働いているってことってすごいことなんだワ」とか。

おとぎの国は努力しなくても、目的はかなってしまうので、つまらないんですね。

そこらへんのプロセスがめちゃくちゃ面白いです。

・・・・・ところがお姫さまを助けようと、やっぱり王子さまもNYくんだりまで

やってくるんです。

そこらへんも妙に可笑しい。

おとぎの国のときは、アニメなんですが、NYにくると実写なんですよ。

お姫さまもおおげさすぎるほどおおげさなドレスですけど

王子さまなんて、もう噴飯ものですよ。silly prince.jpg

おとぎの国では、王子さまが歌を歌うと、トリはさえずり

どこからか伴奏もつくわけです。

が、実際は・・・・(とても面白いから見てね!)

で、お姫さまは、このドキンドキンと心臓が脈打つような

リアルな社会に次第に生きる喜びを見出すんです。

「真実の愛」だって自分から努力して

「愛する人」を見出し、

素敵な人ならなおのこと、その人にマッチできる自分であるように自分を磨き、

なおかつ、その愛を一度手にいれたなら、花を咲かせるため、肥料をやるように

絶えず努力しなくちゃ、愛ですらキープできない、ってことに気が付く。

そしたら、今までおとぎの国でいっていた、「真実の愛」をささげてくれる

あの王子さまは、何を根拠に自分を愛してくれるのか、わからなくなってくるんです。

だって、今まで「そういうもん」と思い込んでいて、疑うことすらしなかったんですから。

jizel.jpg

そして「努力する」ってことはとても価値のある、大事なことなんだと思うわけです。

で、だんだん帰りたくなくなっていくと・・・・。

あとは見てのお楽しみ。

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sadafusa

>月乃さま、 niceありがとうございます!
by sadafusa (2012-03-04 16:06) 

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