大胆で奔放、繊細にして華麗。マルタ・アルゲリッチ ~ラフマニノフピアノ協奏曲第三番~ [芸術]
先日はランランのラフマニノフ、第二番を紹介しましたので、じゃあ、今日は三番ね。
- アーティスト: アルゲリッチ(マルタ),ラフマニノフ,チャイコフスキー,シャイー(リッカルド),キリル・コンドラシン,ベルリン放送交響楽団,バイエルン放送交響楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2005/06/22
- メディア: CD
録音は1982年。アルゲリッチ41歳のもっとも円熟した時期のもの。
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たしかにアマゾンで批評されたようにランランの演奏が「多少ケレン味」があるとすれば、
アルゲリッチの演奏は、端正なものです。
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しかも、大胆で奔放、繊細にして華麗。まったくいうことなしのパーフェクトなスーパーテクを
駆使しておられますね。
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それでもって、なんていうのか激情にまかせてという印象はまったくなくけっこうクールな演奏なのですね。
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この第三番というのはラフマニノフがアメリカに渡ったときに作られたもので、
しかも自身が病魔におかされていて、余命いくばくもない、ということを悟りながら書いたものらしいです。
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ですから、とりわけロシア色というか故郷への望郷の念が強いものとされているそうです。
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解説によれば、テーマの主題がロシア正教の聖歌からとられているそう(本人は否定)です。
そういわれて聞くと、たしかにビザンツっぽいというか、東欧っぽい響きがそこにあるような気がします。
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とはいえ、わたくし、まったくの個人的主観で申し訳ないですけど、
第二番ほどの傑作じゃないような気がします。
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何となく印象が薄いんです。なんとなく漫然として散逸しているというかねぇ・・・・。
盛り上がりに欠けるというか・・・・。
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よく聞けば、美しいメロディーもあるんですが・・・・。
さらに言えば、玄人受けする、という作品なんでしょうかね。
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でも、こういうのは、ホントそのときの心理状態でどうとでも印象が変わるものなので、
あるとき、すごく心に染み入って泣いてしまうということもままあるのです。
2012-04-17 14:44
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3番って民族っぽいですよね、リズム感があって…
by でん子 (2012-04-17 16:57)
>でん子さま
そうですね、民族っぽいですね。でもねぇ、聞いていると
なんか映画音楽のようにも聞こえちゃうんですよね。
長いことウィーン・フィルハーモニーの人達が
ラフマニノフの曲を「通俗音楽」としてバカにして
クラシックと見做さなかったっていうハナシ、ちょっと
わかるような気もするんです・・・。(ホントかウソかは裏はとれてません・・・)
by sadafusa (2012-04-17 18:11)
>月夜のうずのしゅげさま nice ありがとうございます。
by sadafusa (2012-04-18 15:10)
>たーちゃんさま niceありがとうございます!
by sadafusa (2012-04-19 17:02)