crazy horse paris [読書&映画]
見に行ってまいりました。「クレイジー・ホース」
イヤ、感動しました。女性の裸体ってこんなにキレイなものだったんですねっ!
って世の中には「絵のように美しい」っていう表現がありますが、
これを見て、絵画は本物の美しい裸体を上回ることができないかもしれない・・・とマジ思いましたね。
それほどまでに、自然の造形物は美しいんです。
すべて、とはいいませんが。
クレイジー・ホース・パリはパリはモンマルトルにある今でもバリバリ現役のキャバレーです。
ここはヌード・ショーで超有名なのですが・・・
あの、ベガスのとは一味違いますね。
日本のストリップ小屋なんかとは全然レヴェルとか次元も違います。
ここで行われるショーは、もちろん女性の裸体がメインなのですが、
それはエンターテェインメントという部分ももちろんありますが、
やっぱり「芸術」といっていいでしょうね。
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同じショーでもベガスのヌード・ショーも有名みたいです。
が、以前「ショーガール」っていうのを見たんですが、
その映画は実に下品でした。ショービジネスはいかに厳しいかっていうのは解ったけど。
本当のベガスのショーはどんなものかはわからないけど、
なんか扇情的なショーだったです。
女性はこういうショーは見に行けないかも・・・・と思いました。
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キャバレー・クレイジー・ホースの特徴とは!
まずね、ダンサーの質の高さです。
ギリシャの神サマはなぜ裸かというと
その裸体が完全無欠で隠すことがないからなのだそうです。
そういう意味でここで踊っているダンサーの肢体は本当に輝くばかりに美しい。
こんなのみちゃうと、今はやりの巨乳とか、な~んて下品!って思いますよ。
み~んなすらりと長身、細身で、しかも足は長く、手も長く、首もほっそりと長い。
そして、腰はきゅっとくびれて、おなかなんてま~ったく贅肉なんてついていません。
かといって、ギスギスじゃない。本当に完璧。
美しい胸というのは、こういうのことをいうのね、って女ながらに感動して見ていました。
オーディションのシーンもありまして、それが結構面白かった。
ここの劇場のダンサーは16人ということです。
わたくしが思うに、ここで踊れるのは25ぐらいまでなんじゃないかなぁ。
それ以降はちょっとキビシイかも・・・。
意外とロシア人が多いのだそうです。
たぶん、ボリショイのバレエ学校を出てきた子たちなんじゃないかと思うんですよね。
めちゃくちゃ踊りが上手かった。
最後、シルクドソレイユそっくりなパフォーマンスしている人もいたし、
超高度な演技だと思います。
わたくし、最近思うに、身体能力の高い人じゃないと、まず完璧なプロポーションになりえないんじゃないか
って思うんですよ。だいたい、あのヒール。歩くだけでも大変です。
美しい身のこなしは、絶対に運動神経が必要だと思います。
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オーディションの途中緊張して失神して救急車で病院へ運ばれた女の子や
ニューハーフの方もいました。
でも、通らない。難関なんですね。
男性のスタッフが支配人に
「あの子は?いい線言っていると思うよ。イタリアからここに入りたくてチャレンジしたんだ」
「いやよ、ああいうスタイルの子はここの好みじゃないの」
む~~ん、キビシイ。
上品な肢体が好まれるようです。そこらへんのボディラインのチェックはすごかったです。
ですから、ここのダンサーがどんな大胆なポーズで踊っていたとしても、
そこには淫らなエロティシズムっていうのはみじんも感じさせないです。
もっとも「官能美」はありますよ。だけど、それはなんというかまるで夢のように美しい。
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で、な~んとなくフワ~とした雰囲気でシャンパンを飲みながら夢のような舞台を
愉しむことになるのですが、
その裏側というのが、またスゴイ。
こういったひとつのショーが一つ成り立つためにはこんなにも
裏方さんの努力があるのだなぁと感心しました。
演出を手掛けるフリップ・ドゥクレ。
この人すごいですね。自身がダンサーであり、振付家であって、
実際この人が踊っているシーンも収録されていますが、
男なのに、女らしい。やっぱり振付ひとつで感情表現ができるもんなんだぁ~って
改めて感じました。
芸術監督のアリ・マフダビ。
ショーの芸術監督ですね。ここのショーのライトの当て方ひとつにしても
考えて考えて考え抜いた結果なのです。本当に美しい、そして芸術的。
ダンサーたちの衣装を手掛けるフィフィ・シャシュニル。
この方は女性なのですが、いかにもパリジェンヌらしいサバサバしたきっぷのいいしゃべり方をされます。
でも、言い方によればともすると傲岸不遜に聞こえる彼女のコトバも、なぜか
愛らしく、心に届きます。
「このショーで踊るコたちは男性のお客さんの前で、大開脚するのよ。
そんなコたちに、こんな粗末な衣装なんてかわいそうすぎるわ。
わたしは誇りをもって、これが私のした仕事よ、っていえる仕事がしたいの。
やっつけ仕事なんてゴメンだわ。わたしの言い分がとおらないのなら下ろさせてもらうわ」
とかいいつつ、衣装変更があって戸惑っているダンサーに実に熱心に
なぜ変更があったかを心を込めて説得している姿には感動しました。
そして、実質的な劇場の管理者である総支配人、アンドレ・ダイセンバーグ。
そして音楽を手掛けるフレッド・パレム。
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わたくし、身体芸術が大好きなんですよね。
パリに行ったら、ナイトライフはオペラ座に行って「バヤデール」とか「海賊」みたいなと
思っていましたが、こっちへいくのも面白そう!
なお、おひとり様、85ユーロで楽しめるそうですよ。・・・行ってみたいな。
>ため息の午後さま nice ありがとうございます!
by sadafusa (2012-09-30 09:08)